ロボットが世界経済を変えてしまうのか

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ロボットが世界経済を変えてしまうのか

[2016年4月8日]

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プロ囲碁棋士、李世ドル(イ・セドル)九段が、Googleの人工知能「AlphaGo」に1勝4敗で負け越した一件で、人類に対する人工知能(AI)の脅威に、再び関心が集まっている。過去には2014年に理論物理学者のホーキング博士 が、AI開発を継続させた場合、最終的には人類に取って代わるだろうと警告していた。人類がAIに消滅させられるかどうかについては、筆者は分からないものの、科学技術の発展が人々の生活に及ぼす影響が大きくなりつつあることは否定できない事実であろう。

近年、多くの国々が積極的にロボット産業の発展に資源を投じており、ロボットが従来型の生産に取って代わる事が企業の収益を高めてきたものの、社会は同時に代価も支払ってきた。深センで、生産に機械の手を採用した企業はその後、9割の従業員を解雇し、残った200名はロボットの制御管理を担当することになった。米国では、ある大統領経済顧問が、時給20ドル以下の仕事は83%が、そして時給40ドル以上の仕事では31%がロボットに取って代わるだろうと指摘している。

労働職以外では、例えば弁護士、記者、ファイナンシャル・アナリストなどのいくつかの専門職もまたAIに取って代わられる可能性がある。韓国では、1名のAI記者が0.3秒で1つの株式市況記事を書き上げており、AIの進化が確実に人々を驚かせている。ホーキング博士がいつか人類が滅亡する可能性を案じるのは無理もないだろう。見たところ人類はハイテク産業への転換スタイルを考慮しなければならなくなっている。さもなくば、あなたも私も、この先ハイテク世代に淘汰されてしまうだろう。

世界の多くの国々が今高齢化の脅威にさらされており、労働人口の減少は避けられない。経済活力を維持するため、AIやロボットなどのハイテク産物が人力に取って代わりゆく流れはすでに出来上がっている。ロボットは長時間労働が可能で、生産過程の誤りも少なく、製品品質が保証されるため、多くの企業がすでに従来型の生産をロボットと入れ替えている。ロボットのサポートが有れば、同タイプの商品を異なる国で生産しても、さほど大きな誤差が発生する事もない。つまり、ロボットの応用は国家間の距離も縮められるのだ。ハイテクのサポートを受け、企業にとってどこに工場を設けるかは重要なことではなくなっている。

 

テンガード ファンドマネージメント ディレクター パトリック・シャム 
(筆者本人は香港SFCライセンスホルダーであり、上述の株式を保有しておりません。)

 

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