- テンガードホールディングスリミテッド
スタッフコラム
[2020年12月3日]
11月の世界の金融市場はワクチンの朗報に踊らされ、米国や日本をはじめとする各国の株価指数が過去最高を更新し、ワクチンが世界経済を活性化させるとの期待感が高まった。しかし、実現にはまだ遠く、ワクチンの大規模な利用の前に、色々と難題がやってくる。
米国は財政危機に直面している。トランプ氏は次期大統領選挙に敗北し、彼とそのチームは今次のバイデン政権に「地雷」を敷きつつある。失業手当が12月中旬に失効となるが、トランプ氏が意図的に失業給付金の延長を取り消せば、約1200万人の失業者が収入を失い、再び大規模な社会不安が勃発する可能性がある。最近では、ムニューシン米財務長官も、連邦準備制度理事会(FRB)から未使用の経済救済資金4550億ドルを引き出して財務省の「一般基金」に組み入れることで、次期政権に向けた「地雷」を仕込み、次期財務長官による救済プログラム策定能力を制限し、大規模な景気刺激策をさせまいとしている。
また、11月に有効性が95%の新型コロナウイルスのワクチンを発表した米製薬会社2社は、その他の実験データを公表しておらず、ワクチンの持続期間や副作用についても不明だ。そのうちの製薬会社の幹部が、ワクチン発表後に大量に株を売却したこともあり、ワクチンの有効性や耐久性への懸念が高まっている。
ワクチンのニュースで米3大指数は過去最高値を更新する中、同時に米国の新規感染者数は1日あたり20万人の大台に接近。これは最高の時代でもあれば、最悪の時代でもある。「希望の春」にたどり着くために、世界は「絶望の冬」を生き抜かなければならない。
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