- テンガードホールディングスリミテッド
スタッフコラム
[2024年3月8日]
2月は全世界的に楽観的なムードが広がり、各資本市場が上昇した。いわば「エネルギー保存の法則」のように、この世の富は時間と空間の流れの中でバランスをとっている。したがって、新年の戦略を練る際にまず考えるべきは、前年に米国株や日本株を押し上げていた資金が新たな市場に移動するかどうかである。 日米株式の栄光が続かないという予想が優勢なら、次の「東の上昇、西の下降」となる可能性はどの程度だろうか?
2023年第4四半期以降、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げに対する市場の期待は徐々に高まってきた。しかし、その後発表された各種データを見る限り、現在の絶対的な高金利の環境下でも、インフレ反発のリスクは依然として存在し、米国経済はまだ「過熱」しており、利下げはそうすぐには始まらないだろう。
しかし、ここで言う「過熱」とは、本当に景気が良くなっていることを意味するのか?そうではない。私たちの見解では、この文脈での「過熱」とは、投機や非合理的な行動を生み出しすぎた市場の混乱度を表している。昨年から言っているように、実際にヨーロッパやアメリカに行ってみれば、特に物価高や解雇の波によって、人々が質の高い生活を維持することが非常に難しくなっていることがわかるだろう。しかし、株式市場は資本によってコントロールされ、繁栄しているように見せかけ、国家は本当に豊かになっているのに、人々の生活
はより困難な状況に置かれている。これでは筋が通らないし、『投資する価値のある』市場とは何かという、プロの投資家としての評価とはさらに矛盾している。
2月下旬に入ると、米国株の上昇幅が縮小している一方で、アジア株、特に日本株と中国株が世界のパフォーマンスを大きく引き離していることがわかる。世界的な金融圧力が徐々に和らぐ中、どの市場に参入するのが得策だろうか?
まず、資本市場はいかなる可能性にも満ちた場であることを強調する必要がある。リターンの確実性はないが、リスク回避の確実性はある。現在の日本株式市場にとっての最大のリスクは、ファンダメンタルズ的な裏付けがないことである。日本経済は長期的にデフレの苦境からの脱却が難しく、日経平均株価が更に躍進するには、更なる円安圧力に直面する必要があるかもしれない。一方、中国の株式市場は、外資の撤退によって空いた穴を内部資本が埋められるかどうかという問題に直面している。それゆえに、実質的な経済成長が世界のほとんどの国よりもまだ先行しているという事実を正確に反映することができる。 …両者とも短期的に結論を出すのは難しいだろう。
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