香港株 は9月なかばまで続伸の可能性高し

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香港株 は9月なかばまで続伸の可能性高し

[2017年9月6日]

理想的な企業業績が牽引し、8月度の香港株はさらなる上昇相場を形成した。ハンセン指数は28,000ポイントを突破し、2年来の再高値も更新した。8月の相場を振り返ると、香港株は米朝間の緊張の高まりにより、約1,000ポイントの調整があった。そして、地政学的リスクの低下とともに、発表された企業業績が理想的だったこともあり、香港株は急速に回復上昇した。8か月連続の上昇の後、香港株が9月も続伸となるかどうかが、おそらく多くの投資家の心にある疑問であろう。

9月の香港株の動きについて、筆者は月のなかばまでは更に上昇する可能性があり、ハンセン指数が2015年の高値を試みる可能性も低くはないだろうと見ている。月の後半の動きについては、FRB(米国連邦準備制度理事会)によるバランシシート縮小後の資金動向に変化があるかどうかが要注意となる。FRBは9月19日、20日にFOMC(連邦公開市場委員会)を行う予定で、すでにマーケットでは会議終了後にバランスシート縮小を開始するであろうと予測されている。そのため、バランシシート縮小の実施がマーケットに意外感をもたらすことはないだろう。しかし、バランスシート縮小が資金動向にどのような影響を与えるかは予想しがたい。もし、バランスシート縮小が世界的な資産再配置を引き起こすのであれば、香港株の短期的な動きに必然的に影響が及ぶであろう。

香港株はすでに数か月続伸であったため、今後暴落するかもしれないとみている投資家もいるだろう。香港株は年初からこれまで既に大幅に上昇しているため、大きな調整が出てもおかしくないが、株価暴落について、過度な心配は不要と筆者は考える。2015年に香港株が好調だった時期を思い返すと、当時の株式市場が上昇した主要な要因はホットマネーとA株の急上昇であり、株価上昇にファンダメンタルズのサポートが欠けていた。比べて、今年の香港株に好調をもたらした銘柄の多くは力強い業績を示している。香港株の今年の上昇は単純な投機ではなく、ファンダメンタルズのサポートがあるため、予測不可能な要因さえ出現しなければ、香港株暴落の可能性は低い。このほかに、上昇相場における投資情緒に狂乱じみたものはみえず、出来高が1千億元を超える日があまりないという点だけみても、比較的穏やかな投資情緒が株式市場暴落の可能性を引き下げる助けとなっている。

テンガード ファンドマネージメントディレクター パトリック・シャム
(筆者本人は香港SFCライセンスホルダーであり、上述の株式を保有しておりません。)

パトリック・シャム

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