政治リスクの高まりで株式市場が変動

[2017年5月24日]

ブラジル株は「ネックライン」陥落

（BVSP ブラジルボベスパ指数）

ブラジル大統領に収賄疑惑が出たため、ブラジル株は一日だけで一割の下落へ。チャート上、ブラジルの株式相場は69,000ポイント付近で「ダブルトップ」を形成し、「ネックライン」は63,000ポイント付近に。「ネックライン」を陥落後の予測下落幅を計算すると、この先57,000ポイント、つまり、昨年12月の水準で底を探ると見られる。

ダウ平均は20400ポイントが重要支持線

（INDU NYダウ工業株30種）

トランプ氏が政治危機に巻き込まれたことを切っ掛けに、米国株が調整基調に。3月からこれまで、ダウ平均はおよそ21,000から20,400のレンジで変動している。50日移動平均線を割り込んだことで、指数は短期でボックス相場の底となる100日線への下落を試みる可能性がある。もしこの底を割り込めば、下落幅を予測すると、19,700ポイントまで下落の見込み。

米ドル弱転で新興国市場に追い風

（USD 米ドル）

米国における政治リスクの高まりで、米ドル為替指数に弱勢が続き、昨年11月来の底値へ下落している。言い換えると、米ドル指数はトランプ氏当選後からの上げ昇をほぼ全て消滅したことになり、次はおよそ96.5が支持線となる。米ドル弱勢は米国からの資金流出を反映しており、新興国市場にとって、米ドル弱勢はきっと好ましい事であろう。