- テンガードホールディングスリミテッド
スタッフコラム
[2020年4月2日]
3月に入ってから、新型コロナウイルスが世界の多くの主要経済圏に急速に蔓延しており、投資家の間では、地域経済や世界経済の成長に影響が出るのではないか、さらには世界経済がリセッション(景気後退)に突入し、世界の株式市場が大打撃を受けるのではないかと懸念されている。米ダウ先物では2週間で史上初となる4度のサーキットブレーカー発動となった。
今回の危機は、’08年の「サブプライムローン危機」とは異なり、生態系危機からの金融危機となる可能性がある。前段階では主に肺炎流行に端を発した世界的な生態学的危機であったが、その後は感染拡大防止のための営業停止措置から、資金繰りのひっ迫が企業の倒産につながり、金融危機を誘発している。その壊滅度合いは’08年の金融危機と比べ、さらに深刻だ。最近のFRBによる前代未聞の経済救済努力によって危機の深刻さが証明されてしまっている。世界の各中央銀行は大幅な利下げを行い、量的緩和を再開し、大量の流動性を放出している。短期的にはまだ市場の反応はパニック気味だが、株式市場に大量の流動性が入ることで、株式市場のサポート役として機能するだろう。
近年米中貿易戦争や香港現地の社会問題で内外から挟み撃ちされており、これが株式相場の足かせとなっている。HSIは狭いレンジで推移しており、昨年末にはすでにPERが低水準になっていた。今回の肺炎流行によってHSIはさらに調整局面となっている。現在、HSIのPER(株価収益率)は8.8前後と2011年以来の低水準に下落し、PBR(株価純資産倍率)は0.9前後に下落し1998年の低水準に戻っていることから、買いシグナルであることがわかる。
世界の主要な株式市場はいずれも3月に入ってから急落しており、これまでのマイナス影響のほとんどを早期に消化したとみられる。もちろん、新型肺炎による世界経済への影響が続く中、株式市場への影響も続くであろうが、再び大きく下落する余地は限定的と考えられる。そのため、今が中長期的に投資するには最適なタイミングであり、投資家は押し目買いの恩恵を受けることができるだろう。
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