香港経済は弱り目に祟り目の恐れ

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香港経済は弱り目に祟り目の恐れ

[2020年2月6日]

香港経済は昨年の米中貿易紛争および香港内の社会問題の影響を受けて以降、すでに衰退段階に陥っている。そして今年は年明けから肺炎ウィルス蔓延の影響も受けている。中国本土における肺炎診断の確定数は日々激増しており、香港でも肺炎感染者が少なくないことから、香港市民は『サーズ』の再来を懸念している。香港は度重なる災難に見舞われていることから、現地経済は衰退が加速する恐れがある。

米中はようやく1月中に貿易協議で第1段階の合意に達し、米中関係は再び蜜月期に入った。これまでの貿易紛争の影響を受け、香港の支柱産業の一つである運輸業がダメージを受け、香港最大の葵涌コンテナターミナルでは取扱量が大幅に下落していることから、香港経済にある程度の影響を与えている。今のところ米中関係は落ち着きを取り戻しており、短期で香港の輸出量は回復し、コンテナの取扱量が上昇に転じる見込みがある。しかし今年は米国が大統領選挙を控えており、トランプ氏の続投もしくは新大統領が決まった後の対中政策が再び強硬となる可能性があり、かつ貿易協議の第2段階については依然未知数な部分が多いことから、間違いなく企業は慎重に対処していくことになろう。

香港における社会運動は区議会選挙後から緩和しきているものの、半年続く社会運動は香港の現地経済にまで継続した縮小をもたらしており、観光業、小売業、飲食業など多数の業界に直接的または間接的にダメージを与えている。目下社会運動は減少して社会秩序は安定を取り戻しつつあり、春節前には商店が大セールイベントなどで中国本土からの観光客に正月用品の購入をアピールしたものの、効果は見られず、香港に訪れる旅行客は減少を続けている。そして現在も新型肺炎の発生が影響し、中国本土経済は少なくとも1つの四半期がダメージを受けると見られる。人の多い場所へ出向かぬよう中国からの旅行客は減少しており、香港を訪れる旅行客も更に減少している。そのほか、香港経済が不景気であることから、現地消費者の消費意欲も低迷しており、香港経済のさらなるダメージとなる可能性が高い。

現在のところ世界的な焦点はすべて武漢の新型肺炎の進展にあり、ウィルス発生による影響が今年の中国だけでなく、世界の経済成長にまで影響することを投資家は懸念している。しかし03年に香港で重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した時のことを振り返ると、疫病発生の情況が有効にコントロールされるようになってから、香港は「個人旅行」政策を打ち出し、経済は効果的に回復を得られた。そのため、筆者は疫病の発生情況が経済にマイナス影響を与えるのは一時的なものである可能性が高いとみており、疫病の発生情況が好転後、政府が思い切った経済刺激策を打ち出せば経済回復が見込めるだろう。

テンガード ファンドマネージメントディレクター メリー・ウー

(筆者本人は香港SFCライセンスホルダーであり、上述の株式を保有しておりません。)

メリー・ウー

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