- テンガードホールディングスリミテッド
スタッフコラム
[2021年11月9日]
10月に入り、上場企業の第3四半期決算が順次発表され、今回はこれまでとは異なり、新型インフルエンザ以降の国内外の景気回復に伴う企業活動の成果が反映されている。 世界経済の回復期には、様々な国や地域で予測可能な、あるいは予測不可能な海上輸送網の混乱、原材料価格の高騰、感染再拡大などが発生し、企業の正常な運営に影響を与えている。その影響がどの程度の深さになるのかという疑問に対して、今回の一連の業績発表において、その答えが分かるだろう。
これまでは、第3四半期業績に対して、主に半導体不足が市場で懸念され、業界規制や「電力規制」による企業収益への影響が反映されていた。しかし、予想外だったのは、中国本土の内需系大手企業の第3四半期決算が「メルトダウン」し、成長の鈍化が市場予想を上回ったことだ。中国が率先して国内での感染流行を封じ込めたものの、時折、一部地域で小規模な流行が発生したことにより、景気回復が突然頓挫したことが、内需に影響を与えた主な原因の一つとなっている。
同時に、中国の生産者物価指数は高止まりしており、石炭や鉄鋼などの生産材の価格が高止まりしているため、生産コストが大幅に上昇しており、しばらくは川下や消費者に直接転嫁できず、製造業の生産需要が減衰している。一方、国内の消費者物価指数は低下を続け、年初に形成された生産者物価指数と消費者物価指数の「ハサミ状乖離」は拡大が続く。第4四半期に入ったが、川中・川下メーカーの一部は、コスト圧力を緩和するために値上げを発表している。しかし、その結果、消費者需要は弱まるだろうか?この「ハサミ状乖離」の状況が改善されて初めて、中国国内経済は高成長のモメンタムを維持できるだろう。
▼9月の中国PPIとCPIの乖離拡大
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