原油価格と米ドル相場が上昇、新興国市場は上方突破へ

[2019年4月29日]

石油価格

チャートによると、4月22日の週に64ポイントの抵抗線を突破後に調整が入り底固めの動きとなったものの、依然64ポイントの歴史的重要ラインを割込まず推移。同時にRSIは買われすぎゾーンを離れ、圧力の弱まりが示されている。加えて、ワシントン政府はイランへの制裁を強化するとし、世界的に原油生産高が減少していることから、この先も原油価格上昇の可能性がある。短期で68ポイントの水準へ上昇の見込み。

米ドル

米ドル為替指数は先週横ばい圏を上方突破し、一気に98ポイントのやや大きな抵抗線を突破。テクニカル分析上、上昇動力が徐々に累積しており、この先もし98ポイントへ突破し維持できれば、短期先行きは100ポイントまで上昇を見込める。投資家は米ドル高による新興国市場へのマイナス影響に注意が必要。

新興市場

チャートによると、指数は現在歴史的な強い抵抗線となる1,100ポイント付近へ上昇しつつ、テクニカル分析上ではMACDが依然として弱くはない下落動力を背負っている。その上米ドルが上昇傾向にあるため、この先の指数の上昇を阻む抵抗線の力は非常に強いだろう。短期で指数は1,100ポイント到達後に調整基調になると見られ、20ヶ月移動平均線が支持の水準となろう。

テンガードファンドマネージメントディレクター　パトリック・シャム
（筆者本人は香港SFCライセンスホルダーであり、上述の株式を保有しておりません。)

パトリック・シャム