米中関係また悪化、香港株の運命は激しく変化

- テンガードホールディングスリミテッド

トップページ » スタッフコラム » 

スタッフコラム

米中関係また悪化、香港株の運命は激しく変化

[2020年6月1日]

新型コロナウィルス流行の鈍化に際し、トランプ氏は中国の疫病感染情報の隠蔽や対応処理への不満および今後責任を追及するとの声明を出しており、複数の方法で中国に制裁を加えており、再び米中関係が世界の焦点となっている。一方で、中国政府は香港版国家安全法の施行を後押しししており、欧米はこの法律へ反対するとともに対応措置をとると表明している。今年も香港は米中対峙の舞台となり、金融市場がダメージを受けることは必至で、香港株式市場は楽観視できそうもない。

テクノロジー面では、米国政府は中国のファーウェイ企業及び5G技術の開発を抑制するため、ファーウェイへのチップ輸出を全面禁止すると発表。その後、中国資本企業33社をブラックリストに追加し、米国企業との取引を禁止。金融面では、米連邦職員の年金基金による中国企業の株式購入を認めないと表明しており、証券取引所でも主に中国株を中心として上場規制の強化や上場企業の見直しを行うとしている。

香港情勢では、昨年の社会問題以降、米国は何度も香港の現地問題に対する発言を出してきた。そして最近では、米国は中国人民政治協商会議(政協)が発表した「香港版国家安全法」に対し、中国に制裁を加え、香港の関税における特別的地位を剥奪するとも発言している。「香港版国家安全法」の成立については、2つの見解ができる。まず一方では、この「香港版国家安全法」の施行は、香港の地域社会の安定を妨害する妨害者への抑止力となり、現地のビジネス環境を改善させるものである。そしてもう一方では、米国が中国及び香港に経済制裁を加えるべく、香港の関税優遇措置を撤廃した場合、香港の貿易産業やターミナル港を末期に向かわせ、変貌に直面させることになろう。

米国が中国の発展を阻もうと頻繁に手出しをする中、「新冷戦」の局面が形成されつつある。最近の人民元の為替レートは連日安値を更新しており、1ドル7元の大台を上方突破している。米中の力比べの中、中国側に多大なプレッシャーがかかっていることがわかる。米大統領選が近づく下半期、大統領候補は間違いなく「チャイナカード」と「香港カード」で勝負するはずだ。新型コロナウイルス感染症へのワクチン開発についてはまだ未知数で、経済活動再開後に再び観戦拡大が起こる可能性もまだ不明であることから、世界の株式市場の先行きは影響を受けると見られる。同時に現在の香港は米中対峙の舞台と化しており、香港株式市場の先行きは政治動向が主導することになるだろう。

メリー・ウー

Share on LinkedIn
Pocket

お知らせ

  • テンガードからのお知らせ
  • スタッフコラム
  • 株式市場関連
  • よくあるご質問
ダイヤモンド社発行『ダイヤモンドQキュー』にてテンガードが紹介されました!

証券取引委員 (SFC:Securities and Futures Commission) の Type 4, 9 のライセンスを取得しているファイナンシャルアドバイザーです。

香港強制性公積金計劃管理局 (MPFA: Mandatory Provident Fund Schemes Authority) の正規取扱代理店です。

香港保険業監管局 (IA: Insurance Authority) に正式登録されているライセンス保有代理店です。