金価格は最高値更新も、まだ天井打たず

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金価格は最高値更新も、まだ天井打たず

[2020年8月4日]

世界の主要な金融市場が乱高下する中、7月の金価格はアウトパフォーム。2011年の最高値である1,921ドルを突破し1,944ドルに達し、7月は8%増(7月27日現在)となったが、上海総合指数は7.38%上昇、ハンセン指数は0.9%上昇、米S&P500は3.7%上昇と、いずれも金の後塵を拝した。金価格の急上昇と史上最高値の更新は、金融・財政政策の打ち出しや、FRBのバランスシートの拡大、大国間の政治的緊張など、複数の要因により拍車がかかったことで長期間続いている。

世界の主要な中央銀行は、経済救済のため大規模な金融緩和でインフレを刺激。3月23日にFRBが無制限の量的緩和の実施を発表して以降、米国株はテクノロジー株が牽引し急反発。ナスダック総合指数が史上最高値を更新する場面もあった。 世界的な量的緩和の直接的な影響は、金融資産のインフレであることが分かる。そして、FRBが市場救済のために量的緩和を続けたため、FRBのバランスシートは5月中旬に7兆ドルに達した。FRBは紙幣を刷る一方で債券市場にも資金を投入し、金融市場のリスクを自らに転嫁し、リスクバブルが拡大しているため、投資家は警戒と市場のリスクの再検討を始めている。米国経済はすでに2019年末には景気後退の兆しを見せていたところ、新型コロナウイルスの発生が景気後退を加速させている。景気後退はドル高化の足かせとなる。株式市場が最高値を更新し、実体経済との乖離が激しくなる中、投資家は株式市場の利益を引き上げ、リスク回避資産である「金」を選ぶ傾向が強まっている。

また、米大統領選まであと100日を切ったことで、トランプ氏は日を追うごとに対中姿勢を逆転させている。トランプ氏は、米中貿易協定の第一段階がまだ有効であると繰り返し述べ、中国による米国農産物の大量購入によって農民票を獲得する意向を示している。しかし、米国での人種差別運動の勃発や、新型コロナ感染者数が増加したことで、多くの有権者が白人至上主義とみなしているトランプ氏への態度をシフトさせており、感染病への対応への不満から、対トランプ氏のバイデン氏支持率は徐々にリードを拡大している。7月には、トランプ氏の側近が5Gプロジェクトで中国・ファーウェイ(華為技術 Huawei)を使わないようロビー活動をするため欧州各国を訪問したり、ヒューストンの中国大使館を閉鎖したりと、トランプ氏は対中姿勢を強めており、米中関係が最悪の冷え込みになったともいえる動きをしている。

ひとたび戦争ともなれば、金相場は青天井となろう。米中関係の悪化を受けて、投資家は今後両国が激しい戦争に突入する可能性を懸念しており、金市場に資金が流入している。世界の中央銀行が市場救済のために紙幣を刷ろうとも、中国とアメリカの対峙が短期間で収束する可能性は低いため、今後も金価格は高値を更新していくだろう。

メリー・ウー

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