中国中央銀行は金融緩和で不動産市場救済、A株パフォーマンスにばらつき

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中国中央銀行は金融緩和で不動産市場救済、A株パフォーマンスにばらつき

[2021年12月16日]

上海総合指数

中国本土における不動産会社の「地雷」が爆発し続けるなか、国務院総理の発言から1営業日後に、中央銀行である中国人民銀行が預金準備率の0.5%引き下げを発表するという迅速な対応をしたため、上海証券取引所は反発し、3,600の大台を回復することになった。また、海外ではオミクロン株の影響と相まって、最近はA株への資金流入が加速している。資金が流入するセクターにおいては、高低の入れ替えが起きており、新エネルギー車や太陽光発電などの高値圏の銘柄は、資金流入が少なく高水準で底固めの動きに。資金は、主に金融、インフラ、白酒関連銘柄に流入している。テクニカル面では、今年の高値3,731.69からまだ100ポイントほど離れており、3,700近辺で抵抗があると考えられる。RSIは現在59.96で、買われすぎゾーンからはまだ離れており、再上昇の可能性がある。相場はしばし、上値3,700ポイントまで、下値は50週平均線がサポートとなろう。

米国2年債利回り

米短期国債利回りは上昇を続け、先週は2年債利回りが0.7まで上昇し、RSIは77.84で50以上のゾーンに入っている。短期債券利回りの急上昇は、一つは米国債の売りが続いていること、他方では来年のFRBの利上げペース加速予想が反映されている。0.7%は複数回の利上げ予想を事実上反映しているが、まだ利回り上昇に減速感はなく、まだ上昇余地があるだろう。RSIが高すぎることから、短期的には引き戻す可能性がある。しかし、FRBのタカ派的な発言により、利回りがさらに上昇する可能性がある。

米ドル為替レート

米ドルインデックスは96のレベルで上下し、RSIは71.64で買われすぎゾーンへ移行。FRB議長に再選されたパウエル氏のタカ派的な発言により、市場は来年度の利上げペースが加速すると見ており、米ドルは強含みに推移したが、96レベルで抵抗が見られた。金利上昇を見越し、資本は完全には米国へ改めて流入せず、中国や東南アジアなど他国に一部流入し、米国債が売られる動きが続いている。このことは、世界における米ドルの信頼性が徐々に低下していることを示している。今後は、ドルは20週平均線の95付近まで引き戻された後、再び上昇の可能性あり。

メリー・ウー

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